日本時間2021/05/09に行われたプロボクシング:WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦で、高山勝成選手が大きなダメージも見られない中、9Rの途中でレフェリーに突然ストップをかけられそのままTKO負けとなる事態が起きました。

 

まとまった攻撃を受けていたのは事実ですが、高山勝成選手は戦意喪失していたわけでも、あきらかにダメージが蓄積されていたわけでもなかったので、高山陣営や観戦していたギャラリーや、Twitterの投稿を見た多くの人からも疑問の声が相次いでいます。

 

ボクシング専門誌や海外メディアからも

米専門サイトの「ボクシング・シーン」は「ソトが9ラウンドに高山から論議を呼ぶレフェリーストップで防衛」との見出しを取り、「ソトが疑問の残るテクニカルノックアウト勝ちを収めた。高山は最初の2ラウンドの苦戦をこらえ、多くのパンチでソトを疲れさせたが、レフェリーは12回戦の試合を9回2分44秒で試合を止めた」と伝えた。

引用:Yahoo!ニュース

とあり、今回の判定を認めている意見はありません。

この判定は覆ることがあるのでしょうか?

 

WBOの判定基準や過去の事例を調査してみました。

 

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WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ【高山勝成VSソト】ダウンやTKOの判定基準は?

日本ボクシングコミッションによる試合の採点方法は、

リングサイドに座った3人のジャッジがラウンドごとに10点満点の減点法で優劣を採点しますが、試合が判定になった場合はこれを集計して ジャッジの2人以上が支持したボクサーが勝者となります。4回戦は40点満点、12回戦は120点満点です。
各ラウンドの採点はですが、互角の場合は10対10、一方が勝っている場合は10対9、一度のダウンやこれに近いグロッギー状態(パンチを受 けてふらふら)のときは10対8、2度のダウンやKO寸前の場合は10対7、3度のダウンは10-6となります。それ以上の差が開いた場合はレフェリーが試合を止めるの で、10対5という採点はありません。
また、10ポイント・マスト・システムというルールがありますが、これは勝っている方に必ず10点を付け、9対9、9対8などという採点はし ないということです。反則による減点は合計点から引きます。

引用:日本ボクシングコミッション

 

とあり、レフェリーが試合を止める基準は

  • 3度以上のダウンを受けている
  • パンチを受けてふらふらなグロッキー状態である
  • KO寸前の状態である

が判定基準だそう。

 

高山勝成選手は多くのパンチを受けてはいましたが、上記の状態にはあたらない様子でした。

 

また、各ラウンドの採点基準は以下のとおりです。

採点基準は大きく分けて次の4項目があります。
① 有効なパンチによって、どちらが相手により深いダメージを与えたか。
② どちらが、より攻撃的だったか。ただし、有効なパンチを伴わない単なる前進は評価の対象となりません。
③ どちらがよりディフェンス技術を駆使して相手の攻撃を防いだか。ただし、これも攻撃に結びつかない単なる防御は評価の対象とはなりません。
④ リング・ジェネラルシップといって、どちらの試合態度が堂々としていて、戦術的に優れていたか。どちらが主導権を握っていたか。

引用:日本ボクシングコミッション

これらの基準はレフェリーの感覚や印象次第といえる部分も多いですね。

 

今回の高山勝成選手のTKO負けはこういった要素が多く関係しているのでは?と思われます。

 

過去の村田諒太選手の不可解な判定と言われた試合でも、「レフェリーがパンチの数で判定したのでは」とも言われていました。

 

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ボクシングの試合で誤審判定が覆った過去の事例は?

今回の高山勝成選手のTKO負けは誤審と言っても過言ではありません。

過去に同様の事例があり、後日判定が覆った例はあるのでしょうか?

 

【1969年 ジョニー・ファメションVSファイティング原田】

15回のうち3度ジョニーからダウンを奪った原田選手。

14回の場面では一人で立っていられない王者をレフェリーが支えながら時間稼ぎするような様子も。

試合終了のゴングと同時に引き分けの判定がなされ、それだけでもおかしな判定だったにもかかわらずその後のジャッジで王者ファメションの勝利に。

判定は70−69と惜しいとも取れるが、ダウンを奪ったラウンドも5−4とおかしな判定となっており、世紀の大誤審と呼ばれています。

この試合の判定は覆ることはありませんでした。

 

 

【1993年 WBC世界ウェルター級タイトルマッチ王者パーネル・ウィテカーVS挑戦者WBCスーパーライト級王者フリオ・セサール・チャベス】

露骨すぎる政治決着と言われた試合。

ウィテカーが圧倒的勝利に近い内容の試合だったにも関わらず、1−0でドロー判定となっています。

ウィテカーにとってアウェイな状況ではありましたが、あまりにも分かりやすい地元判定だったので物議を醸しました。

チャベスも「俺は負けていない」と抗議しており、両者にとって納得の行かない引き分け判定。

 

この判定も覆ることはありませんでした。

 

【2006年 亀田興毅vsランダエタ】

ダウンを奪われた亀田興毅でしたがまさかの判定勝ち。

試合を放送したTBSには講義の電話やメールが5万件も殺到したと話題になりました。

判定は覆りませんでしたが、亀田興毅選手へのバッシングや社会的な風当たりが強くなり、ランダエタ選手の母国・ベネズエラ大使館には「君こそ王者だ」と称えるメールも殺到したとか。

 

 

【村田諒太VSアッサン・エンダム】

1−2で村田選手の判定負けとなった試合でしたが、村田選手は4階にダウンを奪い優勢に見えた試合でした。

多くのメディアが「不可解判定」と報道・避難し、WBA会長が異例の謝罪声明を発表するなど大騒動となりました。

 

 

ボクシングの試合で誤審判定が騒がれた場合、主催側や各ボクシング連盟が「誤審だった」などと謝罪することはあっても判定が覆ることはほぼないようです。

 

 

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